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謹賀新年
明けましておめでとうございます.
いつもは今年はああしよう,これを始めようと,いろいろ頭に浮かぶのですが,今年は何故か出てきません.どうしてだろうと考えてみますと,いろいろやり残したこと,積み残したことが多すぎて,新しいことを考えられない.そんなところではないかと思い至りました.そこで一年の抱負としては,何かとやりかけのことを整理して,成果として結実させる一年にできれば,ということにしたいと思います.
その一環というわけではありませんが,年末の行事についても一部見直しをしたり,一部改善したりと,従来から少し変えてみました.いつもは除夜会の時に甘酒を振るまっていたのですが,車で来られる方が多くなり辞退される方が多くなりました.ノンアルコールの甘酒なのですが,なかなか説明が難しくこれを廃止.代わりに小さな,干支の馬の置物におみくじが仕込まれたお土産を用意.これは記念にもなると大変好評.こちらとしても初めての参拝者人数把握にもなりました.これを元にすると,除夜会の参拝者は約80人というところで,以前より随分と増えてきた印象です.
龍蔵寺では除夜会は22時21分に始まり1分に1撞,0時8分に108撞で終了となるのですが,紅白終了後に大勢参拝に来られ,結局120撞程に.紅白終了は23時45分ですので,この時点で残りは23撞しかありませんので,どうしてもこうなってしまいます.もう少し早く来て頂ける工夫はないものかと思案しています.
また,鐘を撞かれる前後に本堂に参拝される方も多いのですが,境内は照明がなく真っ暗な状態でした.そこで今回は竹を斜めに切って作った蝋燭照明を自作し,これを10箇所ほどに設置.思ったほど明るくならず課題が残る結果でしたが,参拝者からはなかなか綺麗と暖かいお言葉.ものの出来としては余った竹で作った門松の方が評判が良くこちらも継続しようかといい気になっております.
さて,もう片方の草鞋であります建築の世界も,東京オリンピックが決まって,浮き足立っていると世間では思われているかも知れませんが,実際のところそれほどでもありません.オリンピック終了後に仕事減ることは明らかですので,人も設備も投資はできない,そもそも東北復興事業でさえ人不足,資材不足という状況で,果たしてどこまでできるのか.そのような声が充ち満ちています.これらの状況を整理すると,おそらくこれしかないだろうという手は,東北と東京オリンピック関連(つまり東京)以外の仕事をかなり縮小して,人材や資材を集中させ,何とかこれを”現在の体力”で乗り切る,しかないだろうと思います.今朝も京都大学の先生が,国土強靱化について発言されていましたが,強靱化は良いとして,その工事をする人やセメントはどうやって手当てするのか? 強靱化は耐震診断や補修,改修が主たる事業であって,道路工事の様な素人が雇用調整としてできる仕事ではないという指摘もあり,そうとう難しそうです.予算は付くのに現場の手当ができないとすると,注意すべきは「強靱化したふり」,事前の調査やコンサルティングに無駄に予算が消化され,実態としての強靱化に寄与しない事業,工事に税金が浪費されることではないかと思います.このような状況下で,これから地方は生き残りに智恵と工夫がさらに求められる1年になるのではないかと思います.
話を戻しますと,日本はいずれにせよ成熟社会へと移行していきます.成熟社会とは,物理的ニーズが低迷する社会ですから,供給過剰,デフレになるのは当たり前.アベノミクスはマネタリーベースを増やして物価を上昇させる戦術ですが,物質的需要低迷は変えられないのではないかと思います.それに対応しようとするのが,アベノミクスでいう第二の矢の財政出動,第三の矢の成長戦略な訳ですが,国土強靱化等の財政出動もいずれはネタ切れになるわけで長期戦略にはなり得ない.成長戦略も戦術としては成功するかも知れませんが,大局的には物質的ニーズを増加させるまでには到らないのではないか.そういう意味では,オリンピック招致で注目された「おもてなし」というソフト路線(物質的消費をメインに置かない路線)はそれなりに正しい方向性で,こういうソフトな付加価値,活動,地域社会,心の豊かさ,家族,こういう価値を高めて充実させるためにお金が廻る社会に徐々に転換していかないといけないのだとおもいます.その為にも,夏の休暇を誰でも一か月くらいは取れる制度に・・・・・・・
長くなりましたが,そんなことを考えて過ごした元旦でありました.
 

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