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バンコク滞在中、休暇を利用してミャンマーに瞑想修行に出かけました。
わずか6日間でしたが非常に充実した時間を過ごすことができました。

大乗仏教と上座部仏教の教義的な違いはさておき、そのヴィパッサナー瞑想道場の中身がどのようなものであったのか、少し紹介したいと思います。

僕が滞在したのは、チャンミー瞑想センター(CHANMYAY YEIKTHA MEDITATION CENTRE)。
ヤンゴンの中心部から車で20分ほど北に移動した幹線道路沿いにあります。昔は郊外で静かな所だったんだろうと思いますが、現在では結構騒がしい町中にあります。日本資本のスーパーホテルがすぐ近くにあります。

入口はこんな感じ。

左の建物が講堂。正面が外国人修行者用の道場と宿舎。建物は全体的に近代的。

残念ながら袈裟は出家者のみに認められているようで(しているのですが)、手続きがそこまで至らずミャンマーの伝統的な衣装ロンジーで終日修行。受付時に一つ購入してホテルでYouTubeを見て着付けを練習。筒状になっていてるのですが、コツをつかめば意外と簡単。

部屋は二人部屋なのですが、一人で占拠。扇風機はありますが、エアコンはありません。

基本的には会話禁止で、団らんというよりはそれぞれ思いおもいにすごすコモンスペース。前にいた人が置いていった薬などが置いてありますが効用不明。水は敷地内にある浄化施設で綺麗にしたのを運んでくるのですが、その途中で確実に汚染されていそう。腹をくくって飲んでいましたが、お腹は壊しませんでした。

洗濯は一台ある洗濯機をなんとなく順番に共用。こういう道場は普通タライで手洗いらしいのですが、チャンミーはかなり充実しています。

これも画期的。と同行の日本人修行者が評していましたが、電気温水器のシャワーがありました。ブースは全部で三つほどあるのですが、温水器があるのは一つだけ。
手前の黒いバケツには水が貯めてあって、行水に使います。停電対策でもあるようですが、僕がいた6日間で停電は2回ほど。バケツの水は藻類が漂いやや緑がかっている(たぶん)。バケツが黒いので程度がよく分かりません。慣れます。

外国人修行者棟は、1階が女子寮、2階が女子道場。3階が男子道場で4階が男子寮。
写真は3階の男子道場。横方向に歩行瞑想で往復し、正面を向いて座禅します。

16時のジュースサービスでいつもお代わりをさせてくれた比丘尼。ミャンマーの比丘尼の袈裟はこんなガーリーなピンクです。

この瞑想センターの1日はこんな感じ。

4:00  起床、洗顔など
4:30   瞑想開始(主として歩行瞑想)
5:30   朝食
   食堂で他の修行僧と一緒に食事。食事を布施した家族も同席し、僕たちが食べているのを眺めています。坊さんたちにご飯を布施して徳を積んだと嬉しそうなのが印象的。
6:30   掃除
   会話禁止なので、誰が何をするのか手探りなのですが、何かしらの分担を見つけてみな一所懸命やります。
7:00   休憩(シャワー、洗濯など)
7:30   瞑想開始
   まずは歩行瞑想を1時間、つぎに座禅を1時間。とこれを繰り返す感じ。
10:30 昼ごはん
   折角なので、ベジタリアンメニューを選択したのですが、ここでは卵は良いようでタンパク質も充実。基本テーブル毎のビュッフェなのでついつい食べ過ぎてしまいます。辛くなく美味しい。
11:30 休憩
12:00 瞑想開始
   歩行瞑想を1時間、つぎに座禅を1時間。とこれを繰り返す。
16:00 ジュース
   修行者は朝昼2食が基本なのですが、さすがにお腹が減るのか果物のジュースの提供があります。
16:00  ダルマ講義(ビデオと音声講義)
設立者であるチャンミ・サヤドーの講演ビデオ、音声を聞いて勉強
17:00  瞑想再開
    夕食がないので、結構集中できます。
21:30 就寝
歩行瞑想と座禅の実践については、別に詳しく書きたいと思いますが、瞑想と念仏の共通点を強く感じました。全くの別物という意見もあるのですがやってみると似ている。
それからダルマ講義で少し説明があった「サマタ瞑想」は日想観そのもの。インドに発し、北伝と南伝に分かれてそれぞれ進化した仏教ですが、表現は違えどもルーツは同じだと再確認。南伝仏教では、「悟り」が目標ではあるのですが、仏は釈迦一人で成仏までは求めません。それも現世からは往生という形で成仏を求めない浄土教と共通すると思いました。