今日はお盆の入りです。
迎え火をお寺から貰い、自宅の灯明に移してご先祖様を迎えます。
お盆(7月15日、この辺では旧暦の7月15日ということにして8月15日)は僧侶の集中修行期間 雨安居(うあんご)の最終日。この日、自恣(じし)の日にお寺にお参りしてお布施をすれば、貯まったお坊さんの修行の徳もあいまって、お参りの功徳が最大化するという有り難い日です。
お釈迦様の弟子、目連の母は、その愛ゆえに餓鬼道に落ちるわけですが、この自恣(じし)の日の功徳にあやかって、餓鬼道を脱し、成仏を遂げます。
さて、お盆は盂蘭盆(うらぼん)の略で、元々はインドの言葉でウラバンナ。母親が受けた苦しみ、逆さ吊りにされるような苦しみを現る言葉が転じたとされていましたが、最近はむかしイランにいたソグド人の行事が由来との説が有力です。
ソグド人は亡くなった人の魂を「ウラヴァン」と呼んでいました。彼らは松の枝を燃やし、その芳香をたよりにご先祖様が家に帰ってくると信じていました。それがシルクロードを辿ってインドから中国に、日本に伝わったというわけです。
先日、ピクサーのアニメ映画、「リメンバー・ミー(忘れないで)」を見ましたが、内容は「お盆」そのものでした。
インドあるいはイランと、説は様々あるにせよ、ご先祖様を思う気持ちはいつの時代も、どの場所でも通じるものがあるのだろうと思います。
ちなみに沖縄の墓地は本土の墓より大規模で、墓前にちょっと広場があって、墓参りはちょっとしたピクニック気分で宴会になるそうです。まさに「リメンバー・ミー」のメキシコと同じ。不思議なものです。