
6月になりました。昔はジューンブライドと称して結婚式のシーズンと盛り上げようとしましたが、彼の地では良くても日本は梅雨の季節で、衣装も端境期で難しいので、今ひとつ日本では定着しなかったようです。
お釈迦様の言葉に
愛する人と会うな 愛しない人とも会うな (法句経)
というのがあります。
結婚式のスピーチでは使えそうにありませんが、含蓄のある言葉です。
この言葉はこう続きます。
愛する人に会わないのは苦しい。また愛しない人に会うのも苦しい
と。実践できたとしても、なんとも味気ない人生ではないか? と思ってしまうのではないでしょうか。
仏教でいう「愛」とは愛欲、つまり他人への執着です。執着の愛とは見返りを求める愛と言い換えてもよいと思います。
夫婦げんかの原因を考えてみますと、ほとんどが見返りを求めて得られないことが原因ではないでしょうか。
それでも愛していると皆はいうわけです。
見返りを求めない愛をお釈迦様をなんと呼んだか。それが慈悲です。
愛を乗り越え、慈悲への到達を目指すのが佛の道です。
愛を挟んで慈悲と反対にあるのが無関心です。深く愛することが禍の原因だとすれば、いっそ無関心にと向いてしまいますが、それもまた我執、己への執着であると釈迦はいいます。無関心もまた、自分を守ろうと自分に執着した結果だと。
自分を捨てた先に慈悲と幸せの境地があると、釈迦は教えています。
6月のテンプルモーニング、お念仏の会を開催しました。
どなたでも参加できます。お待ちしています。
次回は7月6日ですが、新盆法要を兼ねて14時からです。
通常のテンプルモーニングは、8月3日の朝7時です。