年が改まって四ヶ月、新年度が始まってあっという間に一ヶ月が経ってしまいました。
新年や新年度を迎えますと、今年はあれをしよう、これをしようと、気持ちも新たに計画を立てたりしますが、その通り実行できる人は希です。あれをしよう、これをしようと計画を立てたばかりに、あれもできなかった、これもできなかったと、不甲斐ない自分が腹立たしくなります。
本屋をのぞきますと、目標を立てて、計画を立てる事の大切さに触れた、いわゆる自己啓発本やビジネス本があふれています。みな誰もが自分をどうにか変えたいと思っているわけです。私自身、何冊か手に取って読んだ事もあるのですが、その通り実行(継続)できたためしがありません。
そもそもこういう本に手を出す時点で、その人はきっと成功する見込みはない人で、成功者となりえるのは、この本を書けるような人だけではないかと思ってしまいます。
お釈迦様は、成功本の著者のような事は仰いません。むしろ正反対のことを仰っています。
過去のことに心煩わされず、未来のことに悶々としたりしない。今を生きろ!
(サンユッタ・ニカーヤ)
過去は変えることはできず、過去によって人は幸せになることはできません。
また、未来も未だ来ず、未来も自分を幸せにはしてくれません。
私たちはただ現在、今のみ変えることができます。
今が幸せだと思うことができれば、どんなに苦しい状況でも人は幸せになることができますし、今できる良い行いを実践すれば、それは未来に良い結果として実を結びます。
今日、今、生きているこの瞬間こそが、自分自身を幸せにすることができるのです。
そしてその今を精一杯生きる。釈尊はそう教えています。
4月8日はお釈迦様の誕生日、灌仏会です。別名はなまつり。
加須では月遅れの5月8日(旧暦4月)を灌仏会としています。丁度ゴールデンウィークに当たりますので、今年から連休初日に飾りつけをおこないました。
甘茶を誕生仏にかけて、子どもの身体健全や諸願の成就を願います。
これはお釈迦さま生誕時に産湯を使わせるために9つの竜が天から清浄の水を注いだとの伝説に由来します。5月8日まで開催しています。
合掌 住職
