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お香を焚くという習慣は世界中で見られます。
水や燃料が貴重で、現在のように毎日入浴することが叶わなかった時代、人々の体臭は現在では想像もできないくらい臭かったわけです。特に大勢の人が集まる宗教施設での体臭問題は大きく、まずはちゃんと清めて来なさいと指導し、次にお香を焚いて場を清めたわけです。
スペインのお遍路、サンティアゴ・デ・コンポステーラの目的地、サンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂では巨大な振り子状の香炉で聖堂内にお香を充満させます。巡礼が終わったばかりの参拝者は、不潔な者ががほとんどだったようで、昔は相当臭かったようです。当時は病の予防効果もあると信じられていました。その時の習慣が現在も引き継がれ、名物となっているわけです。
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出発点はこのように衛生面の配慮であったと思われるお焼香も、お香の香りを嗅ぐと心が落ち着き、集中力が増すという効果が認識され、さらに時を経て、汚れた心を浄め、仏様や亡き人に自分の真心を捧げるという、信心と精進のシンボルに変わってきました。

何回お焼香をすれば正しいのか?

というようなことを良く聞かれますが、お葬式やご法事の時には1回で良いと思います。故人やご先祖への真心を、一つまみのお香に込めて手を合わせて頂ければと思います。
よく3回の焼香がマナーといわれますが、一つまみは自分の精進の為に、一つまみはご先祖様の供養に、もう一つは一切衆生の為に、というようにそれぞれに意味を持たせています。日常的なお参りやご自宅で、時間的余裕がある場合は、このようにされるのが良いと思います。

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