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IMG_1100_数珠

数珠は、お念仏や真言(呪文)の数を数える仏具です。こすり合わせて音を点て、楽器として使うこともあります。
そのような実用的な面以上に、それを身につけることは仏教徒としての崇敬の念の表現でもあります。

龍蔵寺ではもっぱら写真のような数珠を使います。
二連の数珠で、唱えた念仏の数を数えるカウンターの役割もします。
この数珠は浄土宗独自のもので、法然上人の弟子、阿波介が開発したといわれています。元陰陽師で商売上手だった阿波介は、7人の妻を持ち、酒色におぼる貪欲非道の悪人だったといわれています。ある日阿波介は「金があっても、人生の救済には何の役にも立たない」と空しさにおそわれます。そこで知人で法然上人の弟子の熊谷直実(熊谷出身です。この人もかなり面白い人でいずれ紹介したいと思います)に法然上人を紹介してもらい、弟子になったというわけです。
この阿波介が、毎日使う念珠の糸がすぐ切れてしまうので、もっと簡単に数を数えられないかと考案したのがこの数珠です。なかなかのアイデアマンです。
二連の数珠は一つが27玉、もう一つが40玉あります。さらに房にも平玉10つ、丸玉が6つついています。
念仏を唱えながら玉を一つ繰り、一蹴すると別の輪の玉を一つ繰って、ということを繰り返すと、
27(息抜き2回分を除くと25)×40×10×6=64800(60000)と、6万回の念仏を数えることができます。
阿波介は晩年、平泉金色堂で毎日念仏を唱えていたといわれています。滅亡した奥州藤原氏の菩提を弔っていたのかも知れません。
かれはこの地で念仏を唱えながら往生したと伝えられています。

この数珠の掛け方はこんな感じです。
IMG_1101_数珠


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